追記:リリースされました!
CentOSの最新バージョンとされるCentOS8 のリリースまで間近となってきました。
CentOS8のbuildステータスページによりますと、現在(2019/8/10)時点では、QAとRC作業が8/7で終了済みというステータスです。このステータスが正しければ、早ければ、2019年、9月。遅くとも10月もしくは11月にはリリースがされるものと思われます。
※追記:記事を書き終えたあと、ステータスページに変更がありました。QAとRC作業の終了予定日が未定にもどりました。リリースまではもう少しかかりそうです。
CentOS8とは
RHEL8 を元に作られた無償利用できるOS です。Fedoraで導入テストされた内容がRHELに取り込まれ、最後にコピーとしてCentOSとして出てきます。これまではCentOS7までが世に出ています。
CentOS7のサポートはいつまで?
CentOSもセキュリティアップデートをはじめとしたアップデートは存在する。CentOS7のメンテナンスサポートは、2024年6月30日までです。
CentOS8の機能を一挙紹介
では、最新のCentOS8は、CentOS7からどのように進化をしているのでしょうか。
1, コックピットがデフォルトに
今までも実は使えるものですが、デフォルトのリポジトリで利用可能になりました。またスマホ等のモバイルブラウザのUIにも対応するため、スマホによるサーバの管理・監視等が容易に可能になります。
・スマホ最適化が加速。
・ネットワークページ追加ファイヤーウォールのルール追加や削除等の機能
参考:Cockpit
2, 最大4PBの物理メモリをサポート
eBPF(拡張バークレーパケットフィルタリング)プログラムとマップをレポート可能になったため。
3, ソフトウェア管理
YUMが廃止になります。そして、後継のDNFに置き換わります。これはYUMがpython2に依存していたことによるものです。DNFの使い方はYUMと全く一緒で、CentOS8でもYUMコマンド(YUM v3)はDNFにシンボリックリンクが貼られており利用可能です。
4, nfsnobodyのマージ
これまで、nobody(ID 99)とnfsnobody(ID 65534)が存在したものがマージされ、nobodyとして、ユーザーおよびグループID 65534になります。
5, Webサーバー、データベース、動的言語の対応バージョン
以下が標準となります。
MySQL 8.0
MariaDB 10.3
PostgreSQL 10 及び 9.6
Redis 4.0
Nginx 1.14
Python 3 (python3パッケージとして利用可能)
PHP 7.2
Python 2.7 (python2パッケージとして利用可能)
OpenSSH 7.8p1
SSHバージョン1プロトコルのサポートが削除
qemu-kvm v2.12
6, デスクトップ機能
GNOME v3.28になります。これにはオンスクリーンキーボード、GNOMEボックス機能、拡張デバイスサポートなどが機能にあります。このGNOMEは、Xorgの代わりにWaylandをデフォルトのディスプレイサーバーとして使用します。WaylandはX.orgよりも利点が多いですが、Nvidiaのバイナリドライバーが動作しないなど、使いやすさではまだ課題もありそうです。
7, ネットワーク
nftablesがデフォルトになります。既存のfirewalldも継続利用可能です。IPtablesが利用不可になります。nftablesは、既存のiptablesまたはip6tablesのルールを変換することもできます。(iptables-translateコマンド利用)nftablesは、firewalldデーモンのデフォルトのバックエンドになります。
現在はRHEL8でこれらを検証できます。うーん、CentOS8 待ち遠しい!